子育て日記

都内在住30代夫婦の育児を綴ります

熱性けいれんからの痙攣重積,急性脳症

こんにちは!さくたろうです。

最近,下の子が,熱性けいれんからの痙攣重積,急性脳症になり,結果的に(HHE; Hemiconvulsion-Hemiplegia-Epilepsy Syndrome)片側痙攣片麻痺てんかん症候群と診断されました。

 

HHE(片側痙攣片麻痺てんかん症候群とは)

難病情報センター | 片側痙攣・片麻痺・てんかん症候群(指定難病149)

HHEとは,熱性けいれんの重積状態が続いた後,半身に麻痺が残ってしまい,またその後にけいれん発作を生じさせるものを言います。症例は限られているものの治療に当たってはガイドラインが出ています。小児けいれん重積治療ガイドライン2017(PDF)4.61MB

 

我が子はまだ「てんかん」は発症していないため正しくはHH(Hemiconvulsion-Hemiplegia)なのかもしれませんが,片麻痺が発症してから4年以内にてんかんを発症する可能性があるとされています。指定難病とされており,発症は年間100例未満。同学年の子が約100万人いるとすると,1万人に1人の確率で発症する病気ということで我が子がまさか罹患するとは思いませんでした。

 

経過

発症当日は,高熱が出ており,39℃~40℃の熱がありましたが,意識もしっかりしており,食事も摂れていました。しかし,夕方頃にぐったりし始め,東京都の救急相談センター(#7119)に相談していたところ,嘔吐。その時点ではまだ意識がありましたが,すぐに救急車を呼び救急搬送されました。ICUに運ばれ,気道確保のための挿管が行われました。対応してくれたのは当直だったであろう研修医っぽい若い先生。翌日には抜管できるのではと言われていました。触ってみますかと言われ,触ったところ,麻酔が浅かったらしく,ひどく暴れてしまい,麻酔の量を上げられ,口から血の混じったたんが出てきたのを見たときには本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。また,挿管の際に肺を傷づけてしまったという理由で専門の病院に転院。PICU(小児ICU)に移送されました。

痙攣による自発呼吸停止を阻止するために挿管され,挿管のために意識レベルを下げる薬を投与され,1週間ほど経過を観察しました。投薬のせいか顔はみるみる腫れ,死に際のおばあちゃんの顔のようになってしまいました。当然親は何もすることができず,見ているだけ。ここでも痙攣がみられ,ステロイドパルス療法と言われるものを選択しました。まだ治療法として確立しているものではなく有意に効果があるかは不明とのことでしたが,何もしないで後悔するよりかは…ということで同療法を選択。

CTの脳に炎症が見られるということで,右の脳が白くなっており,今後,右の脳の萎縮は避けられないとのこと。萎縮したから脳機能に直接影響があるかは不明とのことでしたが,「脳の萎縮」という言葉自体が親には衝撃波級のダメージを与えました。

退院

さて,ステロイドパルスの効果があったからは不明ですが,2週間ほどでICUを脱し,結果として1か月後に退院することができました。脳症の影響から左手,左足は自由に動かすことができず,1歳になろうとしていたのが月齢半年のレベルまで逆戻りという感じでした。両手で拍手をしてにこにこしていた姿が忘れられず,しばらくショックを引きずりましたが,経管栄養ではなく口から栄養を摂れる形で,また,表情もあり,右半身は問題なく動かせる状態で戻ってきてくれたことに感謝でした。病院の医師や看護師の方も我々両親の話をかなり時間を取って,しかも穏やかに聞いてくださり,入院した病院のスタッフの方には本当に感謝してもしきれません。同じフロアのスタッフのほとんどが子どもの名前を覚えてくださり,毎日声をかけてくださり本当にありがたかったです。

 

さて,そんな大変な下の子ですが,実は上の子も熱性けいれんにかかり,病院では泡を吹いて気を失うという一大事を経験しました。

論文によれば痙攣重積及び急性脳症と対応までの時間というのは関係がなく,また熱を下げたからと言って痙攣重積が起こらないわけではないということです。

下の子は左半身の自由が利かないために左側を使いたがりません。神経回路を回復するためにも,現在絶賛リハビリ中です。共働きという状況下,どうしても子どものためにキャリアを積み上げていくのが難しいと思いつつ,周りの人たちに支えられて何とかかんとかやっています。

ちなみに我が家でつかっている鼻水吸引機。初めは,安価な口で吸いこむ式のもの(右側)を使っていましたが,子どもの鼻水を吸ってあげたところ,大人が風邪になってしまっていたので,下の子ができてから電動式を購入しました。秋冬に大活躍でこれからの時期おすすめです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。引き続き,子育ての感想やリハビリの経過などをご報告させていただきます。